電車の線路にある石(バラスト)の役割
電車の線路に敷き詰められている石は「バラスト」と呼ばれ、主に以下の5つの役割を果たしています。
1. 線路の安定性を保つ
- バラストは、電車の重量を分散させて地面に伝えます。これは、路盤への負担を軽減し、線路の沈下や変形を防ぐのに役立ちます。詳細
- また、バラストは枕木とレールを固定し、互いの位置関係を維持する役割も果たします。詳細
2. 振動や騒音を吸収する
- バラストは、電車が走行する際に発生する振動や騒音を吸収する効果があります。騒音問題には様々な対策がなされています。
- 石と石の間に隙間があるため、振動が分散され、周囲への伝達が抑制されます。
- これにより、沿線住民への騒音被害を軽減することができます。
3. 水はけを良くする
- バラストは、雨水などの余分な水分を排水する役割を果たします。
- 水はけが悪いと、路盤が軟弱になり、線路の沈下や変形につながることがあります。
- バラストは、路盤を乾燥状態に保ち、線路の安定性を維持するのに役立ちます。
4. 雑草の繁殖を抑制する
- バラストは、線路周辺の雑草の繁殖を抑制する効果があります。
- 雑草が生い茂ると、視界を遮ったり、線路に絡みついて障害になったりする可能性があります。
- バラストを敷くことで、線路周辺を清潔な状態に保ち、安全性を向上させることができます。
5. 軌道修正を容易にする
- バラストは、線路の調整や修理を容易にする役割を果たします。
- 線路の位置や高さが狂った場合、バラストを取り除いたり足したりすることで、簡単に修正することができます。
バラストの種類と選び方
バラストには、砕石、砂利、鉱さいなど様々な種類があります。
- 線路の種類や使用条件に合わせて、適切な種類のバラストを選択する必要があります。
- 列車、貨物からの繰り返し荷重に対する耐久性や、雨風などによる風化に対しての耐久性が必要。
- どこからでも大量に安く入手できる材料であることが要求されます。
バラストのメンテナンス
バラストは、経年劣化や電車の走行によって摩耗したり、汚れたりすることがあります。
バラストは最初はコンクリートのような灰色をしていますが、列車や車輪の錆びや土によってだんだんと茶色に変化していきます。
- 定期的にメンテナンスを行い、バラストの状態を良好に保つことが重要です。
- 主なメンテナンス作業としては、以下のものがあります。
- バラストの補給
- バラストの清掃
- 道床の締固め
などなど、バラストは電車の安全運行を支える重要な役割を担っています。
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